早稲田法科大学院の難易度は高い?合格率・入試倍率から過去問の使用法まで解説!

「早稲田法科大学院の難易度は高いの?」

「早稲田法科大学院の合格率について知りたい!」

このような疑問をお持ちの方、いらっしゃいませんか?

司法試験に臨む上で、法科大学院への入学を考えている方は多いはずです。

中でも、早稲田法科大学院を目指している方は、難易度や合格率は知っておくべき事項です。

こちらの記事では、早稲田法科大学院の難易度や合格率、入試倍率などを詳しく解説していきます!

早稲田法科大学院の難易度・特徴についてざっくり説明すると

  • 東大などの難関ロースクールと比較するとやや受かりやすい
  • 入試のコースごとに課せられる課題が違うので、過去問などは要チェック
  • 過去問対策や書類審査対策は早い段階から着手しよう

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早稲田大学法科大学院の難易度はどのくらい?

グラフ

早稲田大学法科大学院は、毎年多くの司法試験合格者を輩出している権威ある大学院で、入試で問われる内容もかなり難しいです。

早稲田は未修コースと履修コースに分かれていますが、各コースで問われる内容や難易度が異なるため、事前にしっかりと難易度や合格率などは把握しておきましょう。

両コース共に入試の難易度は高く合格するのは簡単ではありませんが、丁寧に対策を進めて努力を継続すれば合格を狙えるので、この記事を参考にしながら対策を練ってみてください。

なお、大学や高校では難易度を測るための数値として「偏差値」がありますが、大学院には偏差値という概念が無いため、様々なデータを活用して難易度を測っていきます。

コースごとの倍率・合格率・定員数

前述したように、早稲田法科大学院には既習コースと未修コースの2つのコースがあります。

各コースの2023年度の実質倍率・合格者数・定員数は、以下の表の通りです。

コース名 倍率(実質) 志願者数 合格者数
既修コース 2.9倍 888名 307名
未修コース 4.8倍 217名 45名

出典:2023年度入学者選抜試験 合格者の概要等

どちらのコースも倍率が高く合格は険しい道ではありますが、既修コースは定員の2倍以上の合格者を出しているため実質倍率は1.8倍となっています。

また、両コースとも志望者数が多く、特に未修コースは倍率が5倍近くになっていることから「相当な努力をしないと早稲田法科大学院に入学することができない」ことを理解してください。

未修・履修の2つの入試形態

法科大学院一般入試には、既修者試験と未修者試験という2つの入試形態があります。

既修者試験はその名の通り、既に法学を学んでいる者が入学するための入試であり、未修者試験は法学を学んだことが無い者が入学する入試です。

早稲田では、既修コースよりも未修コースの方が倍率が高いため、未修コースを目指している方はしっかりと準備して入試に臨まなければなりません。

既修者試験の試験内容

続いて、具体的な試験内容について確認しておきましょう。

既修者試験では

  • 書類審査
  • 民法
  • 刑法
  • 憲法
  • 民事訴訟法
  • 刑事訴訟法
  • 商法

以上の試験が課されますが、科目ごとの試験時間と配点は以下の表のようになっています。

科目 試験時間 配点
民法 120分 180点
刑法 90分 120点
憲法 60分 100点
民事訴訟法 2科目120分 各80点
商法 60分 80点

6科目の中でも、民法の試験時間が120分ととても長く、ウェイトが重いことが分かります。

民法は条文が多く問題量も多いため、民法の対策を最優先して取り組むことをおすすめします。

未修者試験の試験内容

一方で、未修者試験では書類審査と小論文が課されます。

小論文で問われるのは法学の知識ではなく、社会問題や時事問題などの知識をベースにした論述力です。

論理的思考力を備えているか、体系的に文章が書く能力はあるかを見られるので、この点を常に意識して対策を重ねていきましょう。

法律知識は不要ではありますが、問題と解答用紙の分量は非常に多いため、しっかりと実践的なトレーニングを重ねて論述力を鍛えておかないと合格できません。

早稲田ロースクールと他ロースクールの難易度を比較

比較の天秤

それでは、早稲田ロースクールと他の難関ロースクールの難易度を比較してみましょう。

前述したように、大学院には偏差値が無いため、倍率や受験者の質という観点から比較していきます。

結論から言うと、早稲田ロースクールは総合的に見ると他の難関大学院よりも比較的合格しやすい傾向にありますが、それでも全体で見ると難易度はかなり高いです。

東京大学

東京大学ロースクールの入試倍率を見てみると、既修コースが2.7倍・未修コースが2.2倍となっています。

既修コースは早稲田と比較すると高い数字になっていますが、未修コースは早稲田の半分程度の倍率なっているため、倍率だけ見ると既修コースは東京大学の方が難しく、未修コースは早稲田の方が難しいと判断できます。

しかし、東京大学は予備試験合格者などの優秀な受験生が多く、受験生のレベルも早稲田より高いため、入試難易度はかなり高いでしょう。

また、入試にあたって英語力が必須であることも踏まえると、早稲田を目指す場合よりも圧倒的に勉強時間が必要になります。

慶應義塾大学

慶應義塾大学ロースクールの入試倍率を見てみると、既修・未修共に2.2倍となっています。

倍率面だけ見ると既修コースは慶應の方が難しく、未修コースは早稲田の方が難しいと判断できますが、慶應の司法試験合格実績は私大の中でもトップクラスであることを考えると、難易度は早稲田よりも上と考えられます。

また、東京大学ロースクールの併願先として受験されることが多いため、受験者のレベルが高いことも踏まえると慶應義塾大学の方が難しいと言えるでしょう。

京都大学

京都大学ロースクールの入試倍率を見てみると、既修コースが2.9倍・未修コースが3.6倍となっています。

倍率面から判断すると、既修コースは京都大学の方が難しく、未修コースは早稲田の方が難しいと判断できますが、関西にはレベルの高いロースクールが多くありません。

つまり、京都大学にレベルの高い受験者が集中すると考えられることから、周囲のレベルの高さを加味して総合的に判断すると、早稲田よりも京都大学法大学院の方が難しいと言えるでしょう。

中央大学

中央大学の入試倍率を見てみると、既修コースが1.9倍・未修コースは3.4倍となっています。

倍率面を見ると、既修コースは早稲田とほとんど同じ難易度で、未修コースは早稲田の方が難しいと判断できます。

入試内容もほとんど変わらないことから、トータルで見ても両大学の難易度はほぼ同じ程度であると考えられます。

一橋大学

一橋大学の入試倍率を見てみると、既修コースは2.6倍・未修コースの倍率は1.9倍となっています。

倍率を見ると既修コースは一橋大学の方が難しく、未修コースは早稲田の方が難しいと言えます。

しかし、一橋大学の司法試験合格率は京都大学に続いて2位で法律に精通した優秀な学生が集まる傾向にあるため、受験生のレベルも高いです。

つまり、トータルで考えると一橋大学の方が難しいと判断できます。

早稲田法科大学院の入試情報まとめ

時計と予定表

こちらのトピックでは、早稲田法科大学院の入試情報についてまとめていきます。

細かい情報まで把握し、効率の良い勉強をしていきましょう。

早稲田法科大学院の受験情報

早稲田大学法大学院の入試には、4つの入試形式が設けられています。

特別選抜と一般選抜という2種類の選抜方法があり、さらにそれぞれで各2種類ずつの入試形式に分かれています。

以下で、入試方式ごとの募集人数や入学月などの基本情報を紹介していくので、参考にしてください。

法学既修者試験

一般選抜の法学既修者試験の基本情報は、以下のようになっています。

項目 内容
試験区分 一般入試
試験期間
入学月 4月
募集人数 80人
試験内容 書類審査・法律科目試験

法学未修者試験

一般選抜の法学未修者試験の入試基本情報は、以下のようになっています。

項目 内容
試験区分 一般入試
試験期間
入学月 4月
募集人数 40人
試験内容 書類審査・小論文試験

5年一貫型

特別選抜の5年一貫型試験の入試基本情報は、以下のようになっています。

項目 内容
試験区分 特別入試
試験期間
入学月 4月
募集人数 40人
試験内容 書類審査・法律科目試験

開放型

特別選抜の開放型試験の入試基本情報は、以下のようになっています。

項目 内容
試験区分 特別入試
試験期間
入学月 4月
募集人数 40人
試験内容 書類審査・法律科目試験

早稲田法科大学院の受験日程

早稲田大学法科大学院試験の受験スケジュールは、全試験が9月に入試が行われています。

9月から逆算して効率の良い勉強スケジュールを立てることが合格を目指す上で重要なので、綿密にスケジューリングしましょう。

なお、特別選抜試験の方が一般選抜試験に比べて試験内容が軽く、問題そのものの難易度も落ちるため、対策は立てやすいと言えます。

また、特別選抜と一般選抜を併願して特別選抜に合格した場合、一般選抜の結果に関係なく法学既修者としてのみ入学が認められるため、併願を予定している方は確認しておきましょう。

早稲田大学法科大学院受験に向けた対策法

指導の様子

続いて、早稲田大学法科大学院の受験を目指す上でおすすめの対策法を紹介していきます。

これらを実践すれば合格に近付けるので、参考にしてみてください。

過去問から出題傾向を把握する

選抜方法によって入試内容が異なるので、まずは自分が受験する予定の過去問を細かくチェックし、出題傾向を把握しましょう。

闇雲に対策するよりも、ある程度の傾向を把握した上で適切な対策を練る方が効率が良いので、情報収集は欠かさずに行ってください。

例えば、未修者試験では小論文が出題されますが、要約問題と論述問題の出題形式に慣れておく必要があります。

法律に関する問題だけでなく一般常識や時事問題に関する問題が出題されることもあるため、どのような問題が出てきても対応できるように、社会情勢や時事問題なども把握しておきましょう。

一方で、既習者試験では民法・刑法・憲法・民事訴訟法・刑事訴訟法・商法の6科目のから出題されますが、得点の比重が高い民法を重点的に勉強するのが効果的です。

また、各科目の中でも頻出となる単元があるため、それらをしっかりと勉強して得点力を高めていきましょう。

書類審査対策は早期から

早稲田ロースクールでは願書提出の際に書類審査が行われますが、この書類審査をパスできなければ筆記試験を受験することができません。

そのため、まずは書類審査をパスできるように注力する必要がありますが、書類審査では法曹を目指す理由や自身の将来像を含めた志望理由が問われます。

文章力や論理力も問われるので、論理的な文章を書くことに慣れていない方は、早い段階から小論文対策をしておきましょう。

これらの能力は実際に文章を書くことで鍛えられるので、多くの演習を積むことが重要です。

なお、文章力や論理力の他にも資格や成績面も評価対象となるため、TOEICで高スコアをマークしたりGPA3.5以上の成績を確保しておくこともおすすめします。

下記の項目は直前に対策しても間に合わないため、早い段階で対策をしておかなければなりません。

  • 志望理由対策
  • 資格の取得
  • GPA維持

予備校で確実に合格を狙おう

大学の授業だけで法科大学院対策を進めるのが不安な場合や、未修者だけど既修者試験を受験したいという方は、合格の可能性を高めるためにも予備校や通信講座を利用するのがおすすめです。

特にアガルートは司法試験において圧倒的な実績を残している講座であり、法科大学院カリキュラムも用意されているため、一番おすすめです。

法科大学院講座の相場に比べるとかなり安い料金で受講することができるため、リーズナブルさも大きな魅力です。

1年という短期間でも合格を狙える質の高い講座なので、大学3年になってから法科大学院を目指す方でも安心して受験に臨むことができます。

アガルートの公式サイトはこちら

早稲田大学法科大学院の様々なメリット

対価を得る様子

早稲田大学法科大学院は、非常に魅力的な環境が整っています。

こちらのトピックで、具体的な魅力について紹介していきます。

質の高い講師陣がそろっている

早稲田法科大学院で教鞭を執る教授陣は学会でも著名な先生ばかりなので、優れた講師から質の高い授業を受けることができます。

また、現行司法試験の問題作成委員会に所属している先生もいるので、司法試験の効果的な対策も可能となっています。

法律の知識を習得しながら司法試験の合格にも近付けるので、この点は早稲田の大きな魅力と言えるでしょう。

豊富な学習サポート

早稲田法科大学院は未修者に対する学習サポートが充実しているので、法律の勉強に自信が無くても安心です。

院生1人1人に現役弁護士のチューターがついて学習のサポートを行ってくれるので、疑問や不安があっても逐一解決できます。

毎月1回行われるチューターとの面談では、学習面や生活面における相談や添削を行ってくれるので、その都度有意義な相談が可能です。

さらに、現役弁護士から実務の話を聞くことで弁護士の仕事の具体的なイメージを持てたり、弁護士として働くメリットや魅力などを聞くことができるため、勉強のモチベーションの持続にも繋がります。

整った学習環境

早稲田ロースクールの法務研究科の27号館には、4つの法科大学院生専用の自習室が設けられています。

なお、全ての自習室の机はブースで区切られているので集中しやすい上に、ライトやコンセントも備え付けられているので、パソコンなどを使いながら効率よく学習することができます。

一番規模の大きい自習室は24時間勉強することができ、このような自分の都合の良い時間に勉強できる環境も高い評価を得ています。

学生間の雰囲気が良い

早稲田法科大学院は学生間の雰囲気が良いと評判なので、人間関係のストレスを感じることなく勉強に集中できる点も魅力です。

早稲田では、生徒がそれぞれを「共に司法試験を目指す仲間」と認識しているので、お互いに切磋琢磨しながら勉強できます。

難関試験に臨む上で「ライバルは少ない方が良い」と考えるのは人間の心理的に当然のことですが、早稲田ではお互いに刺激しながら学力を伸ばし「双方良し」の結果を目指すことが可能です。

豊富な奨学金制度

早稲田大学は奨学金制度が充実している事で有名ですが、法科大学院も同様に奨学金制度が充実しています。

また、地方大学出身の学生でも経済的な不安を感じることなく、安心して学習できるような奨学金制度も整備されているので、これは非常にありがたい制度と言えるでしょう。

年間授業料相当額の給付金を受給できる「稲門法曹奨学金」では、地方大学出身者に対して優先的に奨学金が支給される仕組みになっているので、誰でも安心して法律の勉強に専念することが可能です。

司法試験合格のチャンスが多い

2022年度の早稲田法科大学院の司法試験合格者数は80名で、法科大学院別の司法試験合格者数ランキングで見ると3位という結果でした。

つまり、多くある法科大学院の中でもトップクラスの実績を誇っていることから、司法試験に合格するための環境が整っていると判断できます。

この結果は、以上で紹介したような優れた講師・整った学習環境が好結果を生み出していることの証明に他ならないので、早稲田に通うことで得られるメリットは非常に大きいと言えるでしょう。

早稲田法科大学院の難易度・特徴まとめ

早稲田法科大学院の難易度・特徴まとめ

  • 基本的に難易度は高いことから、過去問を活用して入念に対策をしていこう
  • 本気で合格を目指す場合は、予備校の利用がおすすめ
  • レベルの高い講師・優れた学習環境が整っているので、司法試験合格率も高い

早稲田大学法科大学院の入試はレベルが高く、難易度も高いので努力を継続して対策を練らなければなりません。

しかし、入学できればレベルの高い講師の講義を受けながら、恵まれた学習環境に身を置くことができるので、司法試験の合格を大きく手繰り寄せることができます。

険しい道ではありますが、努力を継続できれば最終的にもを結ぶはずなので、こちらの記事を参考にしながら効果的な対策を練っていきましょう!

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